ごあいさつGREETING

人類の歴史と水の事故の歴史は同じです。

われわれ日本人も、古来より水の事故と向き合い、その時代に合った考え方で解決してきました。
ただし、その多くは「水の事故を受け入れる」ためでした。
しかし、今はどうでしょう。
なぜ水難事故が発生したのか。
事故にあったヒトの問題なのか、水辺の環境の問題なのか。
さらには、本当に事故なのか。

水難や洪水、津波などから命を守るために事実を追求し、そして事故防止のための策を講じることが重要という考え方に変わりつつあります。
われわれは、これまで市民目線に立ちながらも科学的な手法で「水辺の安全」を研究してきました。そして、その知見を洪水や津波などに応用し、「水災害から命を守る行動」について、根拠を持って示すことができました。

これからも、科学的に水難や水災害と向き合い、市民が安全に楽しく水辺で憩える環境つくりと安全教育の充実にかかわらせていただき、水難事故、水災害による人的被害の軽減を実現いたします。

水難事故や洪水などの水に関することは、水難の専門集団にお任せください

私たちは水に関する事故や災害の専門家として、35年以上にわたり市民の安全確保を目指し、活動を続けてきました。
私たちの原則は、市民目線と科学的根拠です。
市民の皆様に寄り添って水の事故を見ることで、水の事故から命を守るための正しい方策が見えてきます。

このことは、安全な環境を醸成すること、安全教育を推進することに繋がります。
前者では、水難現場の知見を有する者として事業者と共に安全な環境整備を実現します。
後者では、 “ういてまて教室”に代表される水難事故から命を守るための授業が開始されたことを踏まえ、人びとの意識の変化に応じた教育の実現を目指します。
なお、豪雨による洪水や津波などの水災害にも、これらの知見が役に立つことから、水防災のエキスパートとしても貢献できると考えています。

ところで、最近は水難事故の真実を明らかにしてほしいという声が高まりつつあります。
日本人は水の事故による死について、多くを語らずに内に秘めて、事故を受け入れる努力をしてきた民族ですが、時代の変遷とともに、この考え方が少しずつ変化し、残された遺族から「愛する故人の最後」を知りたいという声が聞こえてきます。

われわれは、この声を聞き、要望にこたえ得る調査機関でもあります。
水難事故から命を守るための知識技術を、科学的根拠に基づいて確立してきた集団だからこそ、事故の原因に迫ることも可能であると考えています。

【私たちにできること】

  1. 水辺の安全環境を確立し、水と親しむ社会つくりに貢献します。
  2. 用水路やため池などの身近な水辺の安全性を確保し、向上します。
  3. ういてまての理論を確立した知見を活かし、学習指導要領に基づく背浮き指導技術の知見向上を図ります。
  4. 水難事故調査専門家集団として、水難事故の真実を明らかとします。
  5. 洪水や津波などの水災害から命を守るための考え方と行動規範、その実技を明らかとします。