用水路における水難事故防止

小さな用水路

1.管理者及び工事担当者向け研修

用水路の安全性を高めるためには、用水路における水難の実態を正しく理解したうえで、環境と農業従事者の利便性を考慮した、事故防止策を講じる必要があります。

市民目線に立つということは、事故に遭う方はもとより、用水路を活用する方、そして工事関係者、工事発注者のすべての目線で「安全」と向き合うということです。
そして、科学的根拠を加味したうえで、関係するすべての方々を対象として研修プログラムを提供いたします。

2.地域住民向け教育

用水路との共存をテーマとした市民教育を行っています。
農業が盛んな地域では、用水路の安全性を高めるためには、利用者ばかりではなく地域住民の知見向上を図ることも有用です。

そのために、用水路の危険性を周知するための講習会をはじめ、事故が発生した際に生還するための、ういてまて教室*や心肺蘇生法、応急手当などの講習会を開催いたします。
なお、ういてまて教室は一般社団法人水難学会の協力を得て開催いたします。
また、心肺蘇生法について受講認定が必要な場合は、あらかじめご相談ください。

*ういてまて(uitemate)とは

ういてまては、「浮いて、待て」という意味です。
水難事故に遭遇した場合、泳ごうとはせずに浮いて救助を待つこと、また、目撃者は早期119番通報と浮き具を提供して陸上から寄り添いながら、溺者と共に救助を待つことが、生還のためには有用であるという、日本発の「国際標準」の名称です。

3.コンサルティング

小さな用水路

用水路といっても、地域や目的によって規模や構造は様々です。
われわれは水難事故分野の専門家として、水難を未然に防ぐ観点から現場を確認し、その地域の事情を踏まえたうえで、水難事故防止対策を提案いたします。

また、過去に水難事故が発生した用水路について、その事故の発生要因を解析し、同様の事故が繰り返えすことがないように、適切な対策を提案いたします。

特に用水路の新設や改修を行う場合には、企画段階からお手伝いをさせていただき、工事発注者及び受注者の職員研修を含めて、水難事故防止と治水、利水が成り立つ、安全で利便性が高い用水路の敷設を目指します。

コンサルティング例 

◎安全で利便性が高い用水路の整備

  1. 現地調査…打ち合わせを経て現地に赴き、適した用水路を検討します。
  2. 水難発生要因解析…過去に事故が発生した用水路では、その発生要因を精査します。
  3. 水難事故防止対策立案…当該用水路の水難事故防止策を検討し、科学的根拠に基づく事故対策案を提案します。
  4. 安全で利便性が高い用水路敷設…管理者及び工事担当者に対し、市民目線から評価する用水路施工について検討し、提案します。
  5. 竣工後の事故防止対策…用水路竣工後は定期的に現地調査を行い、安全性と利便性の維持を図ると共に、不備が認められる場合には直ちに改善策を提案します。

※コンサルティング例では用水路をモデルとしましたが、ため池、湖沼、河川、港湾、海浜、レジャープール、温泉施設など、全ての「水域」のコンサルティングを担当いたします。
また、水難事故発生要因解析や水難事故防止対策立案に限定した依頼にも対応いたします。

どうか、お気軽にお問い合わせください。